RubyWorld Conference 2010

2010 9/6 (Mon) - 7 (Tue)

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RubyWorld Conference 2010 開催趣意書

ジェフリー・ムーア氏によって紹介された「キャズム理論」によると、新しいテクノロジーが登場した時に、その技術に対するユーザーの反応は5つのタイプに分類されるそうです。まず新技術が大好きなタイプ「イノベーター」が新しい技術に飛びつきます。次に新しい技術で競争力を高めたい「アーリー・アダプター」がそれに続きます。そして、アーリー・アダプターが成功したのを見て、「アーリー・マジョリティー」がその技術の受け入れを検討しはじめます。そして、ついには保守的な「レート・マジョリティー」までもその技術を受け入れますが、そこまできても新しい技術を忌み嫌う「ラガード」は、めったに新しい技術を取り入れることはありません。

しかし、このような新技術の普及段階において、「アーリー・アダプター」と「アーリー・マジョリティー」の間には深くて広い溝があり、それをジェフリー・ムーア氏は、キャズム(渓谷)と呼びました。ITの歴史の中でも数多くの新技術、新言語が登場したものの、そのほとんどはどれだけ素晴らしい技術であっても、どれだけ可能性を秘めていても、キャズムをこえることなく、忘れ去られていきました。

我らがRubyは決して新しい技術ではありません。1993年に開発が開始され、1995年にリリースされたその歴史は、もっとも広く使われているプログラミング言語のひとつであるJavaとほぼ同じです。しかし、ながらくRubyはイノベーターやアーリー・アダプターの間だけで知られてきました。

しかし、ここ数年、シリコンバレーのような先進の地では、Rubyを使うことは当たり前であり、Rubyを使う理由も「技術者がRubyが好きだから」というものから、「ビジネス上の競争力を確保するためベンチャーキャピタルが勧める」というものに変化してきています。これは、Rubyがとうとうキャズムを越えたことを示しているのではないでしょうか。

Rubyが広く使われるにつれ、Rubyとそれにまつわる技術の適用範囲もどんどん広がっています。最初はWebから始まったRubyの普及も、今では携帯電話からスーパーコンピュータまであらゆる領域に広まっています。Rubyはいまや幅広い世界を構築していると言えましょう。第2回目となる今年のRubyWorld Conferenceは、このRubyの「エコシステム(生態系)」を理解することをテーマとします。Rubyにかかわるさまざまな人のそれぞれの思惑、さまざな技術の背景と利点・欠点などが一望できるイベントとして、RubyWorld Conferenceがみなさまのより一層なるRuby活用の助けとなることを祈願します。

Rubyアソシエーション理事長
まつもとゆきひろ

RubyWorld Confernece 2010 開催実行委員会

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